そもそも○○って？【時事ワード解説】

中間貯蔵施設

中国電力の上関原子力発電所準備事務所＝２０２３年８月２日、山口県上関町

　原発から出る使用済み核燃料を再処理工場に持ち込むまでの間、一時保管する施設。敷地内の使用済み燃料プールが逼迫（ひっぱく）する中、施設の必要性が高まっている。国内では唯一、東京電力と日本原子力発電が出資する「リサイクル燃料貯蔵」が青森県むつ市に、両社の原発から出る使用済み核燃料計５０００トンを５０年間貯蔵可能な施設を建設中。

核燃料サイクル政策って？

　しかし、「出口」となる同県六ケ所村にある再処理工場の竣工（しゅんこう）時期がたびたび延期されている。核燃料サイクルの見通しが立たない中、地元自治体などからは事実上の最終処分場となることへの警戒の声が高まっている。(2023年08月18日)

◆山口県上関町

【図解】上関原発建設予定地

　山口県の南東部に位置する人口約２３１０人の自治体。室津半島の先端部と長島、祝島など瀬戸内海の島々からなり、総面積約３５平方キロに約１３７０世帯が暮らしている。人口に占める６５歳以上の割合「高齢化率」が６割近くに達し、財政状態は厳しい。

　１９８２年に原発建設計画が浮上。２０２３年度に国から支給される原発関連の交付金は約８２００万円の見込みで、ピークだった１２年の約１２億８０００万円から大幅に減少している。昨年の町長選では原発推進派の現町長が７割の得票を集めた。（2023年08月02日）

【動画】反対派住民ら、町長に「帰れ」　車取り囲み、一時騒然　山口・上関町