2015年5月2日(日本時間3日)、ボクシングのメガマッチが米国のネバダ州ラスベガス、MGMグランド・ガーデン・アリーナで行われた。世界ボクシング協会(WBA)、世界ボクシング評議会(WBC)ウエルター級王者フロイド・メイウェザー(米国)と世界ボクシング機構(WBO)王者マニー・パッキャオ(フィリピン)。無敗のまま世界5階級制覇を達成したメイウェザーと、史上2人目の6階級制覇を成し遂げたパッキャオが、ついに拳を交えたのだ。2人が激突する話は、パッキャオがウエルター級に転級した2009年ごろから持ち上がっていた。それから6年の歳月を経て、ファン、関係者待望の一戦がようやく実現した。
米国での報道では、“Fight of the Century”「世紀の一戦」、あるいは“Showdown”「土壇場の対決」と表記され、ファイトウイークと呼ばれる1週間を盛り上げていた。
「47戦無敗のメイウェザーが敗れるときが来た」。
「ファイトマネーは合計3億ドル」。
「興行収入4~5億ドル」。
…など、挑発的な言葉や魅力的な数字が、人々の間で取りざたされた。
「世紀の一戦」が決定したのは2月20日。その日から準備を進めてきた筆者は、4月30日に現地入りし、12ラウンズ、36分間の戦いを目撃した。(時事通信社・山本典央)