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ウクライナ侵攻1年
ロシアによるウクライナ侵攻から1年が経過した。戦局がロシア側に不利に動くたびに、ロシアによる核兵器使用の懸念が高まった。ロシア政府高官らによる核兵器への言及もあった。しかし現在までのところ、核兵器は使用されていない。なぜか。
昨年冬のウクライナ国立バレエによる日本公演は多くの人々に感動を与えた。同胞を多く失いながらも背筋を伸ばして踊り続ける姿―。ロシアによるウクライナ侵攻がバレエという芸術の形も大きく変えようとする中でのダンサーたちの生きざまを振り返った。
ロシアによるウクライナ侵攻開始から2月24日で1年。米シンクタンク「戦争研究所」の分析を基に、365日間の攻防を戦況地図としてアニメーション化した。
ロシアによるウクライナ侵攻は、米欧やロシア・中国との分断を深めただけでなく、どちらにも与しない「グローバルサウス」に新たな光を当てた。グローバルサウスとは何か、どのような外交スタンスなのか、国際社会での影響力はどう変わるのか。アジア経済研究所の川村晃一氏に解説していただいた。
故郷から遠く離れた日本で暮らすウクライナの方々の避難生活に終わりは見えない。言葉の壁、文化の違いなど、さまざまな障壁に囲まれた彼らが抱える苦悩はいかなるものか。今後どのような支援が必要となるのだろうか。避難民と日本の親子が交流できる「ウクライナ『心のケア』交流センター」を開設した一般社団法人全国心理業連合会の代表理事、浮世満理子氏に寄稿を願った。
1年前のロシアによるウクライナ侵攻により、世界の小麦輸出の3割を占めるロシアとウクライナからの輸出が減少した。これにより、小麦など穀物価格は上昇し、中東やアフリカの所得の低い国で大きな影響が出た。日本の食料安全保障は有事に耐え得るのか。軍事紛争から見えた現状と、問題点、対策についてまとめた。(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、経済産業研究所上席研究員 山下一仁)
間もなく1年となるロシア軍のウクライナ侵攻は、今年春から夏にかけて重大局面を迎えそうだ。来年2024年3月の大統領選を控え、ロシアは秋から「政治の季節」に入る。一方のウクライナ側も、長期戦は不利とみて、今年を「決戦の年」と位置付けている。夏までの展開が、その後の戦況を左右することになるだろう。(拓殖大学特任教授、元時事通信モスクワ支局長 名越健郎)
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キーウ(キエフ)郊外ブチャの自宅前で取材に応じるセルヒー・ナウミクさん=2月25日
【キーウ時事】ロシア軍のウクライナ侵攻では砲撃などで多数の住宅が破壊された。ウクライナの大学の推計では住宅の被害総額は少なくとも540億ドル(約7兆3500億円)に上る。住宅の再建は寄付や住民個人の負担で行っている例が多く、市民は屋根や外壁が壊れた家に住み続けている。
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