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豊洲発 新鮮!魚の情報
東京・豊洲市場(江東区)で7月から、東日本大震災で被災した岩手と宮城、福島の3県産の鮮魚や水産加工品「三陸・常磐物」を一般向けに販売する。同市場で高級すし店向けなどの魚を扱う水産仲卸業者の団体が、一般客を対象とする販売店を新設。消費拡大をアピールし、被災地の水産業復興を応援する。
今年はカツオの水揚げが春から順調で、各地の魚市場には豊富な入荷が続いて卸値も値下がりしている。昨年が記録的な不漁だったことから、卸や小売り関係者は巻き返しに躍起で、スーパーなどで特売される機会が増えている。(時事通信水産部 荒木建)
潤沢な出回りが続くニュージーランド産生鮮ミナミマグロ(写真上)。写真下はブロック状にカットされた切り身=東京都江東区の豊洲市場
ニュージーランドから生鮮ミナミマグロの輸入が増加して、各地の魚市場で取引が活発化している。供給が減った国産マグロなどの代替として、円安の逆風下でも商社や卸が集荷に力を入れているため。市場や飲食店関係者らの支持を集め、存在感を増している。
歴史的な不漁が続くサンマ。旬の秋でも細身が目立つ上に高値とあって、食卓からすっかり遠のいている。資源管理を話し合う国際会議では漁獲枠を減らすことで一致したが、効果を疑問視する見方もある。豊洲市場の関係者からは、消費者の「サンマ離れ」を危惧する声も出ている。
東京・豊洲市場に、魚や市場に関する本や資料を集めた全国でも珍しい私設の図書室がある。旧築地市場で誕生して60年以上続く「銀鱗文庫」だ。日本の食を長年支えた築地時代の貴重な資料なども展示している。豊洲への市場移転で閉鎖の危機にも直面したが、存続を諦めなかった1人の女性が守り続けている。
東京・豊洲市場で5日朝行われた新春恒例の初競りは、青森県大間産クロマグロに前年の倍値となる1匹3604万円が付いた。競り落としたのは、同市場の有力仲卸業者「やま幸」で、最高値の「一番マグロ」は3年連続。1匹3億円を超えた2019年の史上最高値には遠く及ばなかったが、3年ぶりに行動制限がない正月で、競り場の活気も戻った。
新年恒例のマグロ初競り。新型コロナウイルスの流行後は「億超え」はないものの、縁起の良い初物の競りは風物詩として脚光を浴びる。初競りと言えば、「すしざんまい」を運営する「喜代村」、同市場のマグロ専門仲卸業者「やま幸」の2社の印象が強いが、近年、食品スーパーが参戦している。その狙いとは―。
冬の旬を迎えたクロマグロが、今年は高根の花となっている。東京・豊洲市場(江東区)では入荷が大幅に減少し、価格が高騰している。年末に向けて需要が高まる国産のイクラや輸入物のタラバガニなども高値が続いており、普段よりもぜいたくな気分を味わいたくなる正月の食卓に影響を及ぼしそうだ。
冬の需要期を迎えたマダラが北海道で大量に漁獲され、首都圏の魚市場などでも安値で取引されている。昨年に続く豊漁で、不漁や円安で多くの水産物が高騰している中、数少ない「お買い得品」として注目され、スーパーなどが特売品として売り込んでいる。
秋に旬を迎えるサンマ、カツオが不漁に悩まされている。カツオは主産地の宮城県で水揚げが大幅に減少し、価格が高騰。サンマなども不振が続く。そんな中で、ブリの水揚げが好調だ。この時期に北海道で取れるブリは、身質が良く価格が手頃なこともあり、存在感が高まっている。
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