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トルコ大地震
トルコ・シリア間のバブアルハワ検問所付近の倉庫に積まれたシリアへの支援物資=7月10日(AFP時事)
【ニューヨーク時事】国連は8日、内戦が続くシリア北西部の反体制派支配地域に隣国トルコから物資を届ける国際人道支援に関し、閉鎖されていた越境地点、バブアルハワ検問所の運営を再開することでシリア政府と合意したと発表した。同検問所を巡っては、開設の根拠となる安保理決議が先月失効していた。
7日、トルコ南部ガジアンテプでインタビューに応じるシリア反体制派指導者のアブドルラフマン・ムスタファ氏
【ガジアンテプ(トルコ)時事】半年前のトルコ南部を震源とする地震で甚大な被害を受けたシリア北部の反体制派支配地域では、国連の主要な越境支援がロシアの妨害で7月10日に停止されたことにより人道危機が一段と深刻化しつつある。シリア反体制派指導者のアブドルラフマン・ムスタファ氏は7日、「支援停止が続けば今後1、2カ月で食料…
自宅の中庭から、めいの女の子を抱えて連れ出すライさん。ライさん一家は7月中旬まで中庭のテントで暮らしていた=4日、トルコ南部ハタイ県サマンダー地区
【ハタイ(トルコ)時事】2月にトルコ南部を襲った地震から、6日で半年が経過した。テント暮らしを続ける被災者には、余震の恐怖から建物での生活をあえて避ける人も多い。しかし、最近は40度を超える猛暑に加え、ヘビなど危険生物が目撃される例も相次ぎ、安全を確保する上で新たな脅威となっている。
2月の地震から半年ほどたってもなお続く大破した建物の解体作業=4日、トルコ南部ハタイ県アンタキヤ地区
【ハタイ(トルコ)時事】トルコ南部で発生し、隣国シリアを含めて5万7000人以上が死亡した大地震から6日で半年たつ。トルコでは家を失うなどした300万人以上がなお避難生活を送っているとみられる。被害が深刻な地域では多くの大破した建物が残されたままで、復興がなかなか進まない厳しい状況に陥っている。
取材に応じるジェバト・オルデクさん(手前)と母親のアリエさん=4日、トルコ南部ハタイ県アンタキヤ地区
【ハタイ時事】トルコ南部ハタイ県の中心部アンタキヤ地区では、大地震から半年となった現在も大破したビルの解体が行われ、粉じんが舞う中でテント生活を送る被災者もいる。日中の気温が40度前後という酷暑の中、インフラ復旧の遅れで不潔な水を使わざるを得ず、衛生環境の悪化は深刻だ。
シリア北西部で住民のオム・ラメズさんが暮らす避難テント=7月27日、イドリブ県ハレム(本人提供)
【カイロ時事】トルコ大地震は内戦下の隣国シリアにも深刻な被害をもたらし、発生半年後も被災者は厳しい状況に置かれている。国連によると、シリア北西部では約190万人が避難キャンプなどで暮らし、約80万人がテントで生活。住宅再建が始まった地域もあるが、国際社会の支援が十分に届かず「世界から見放された」と嘆く被災者もいる。夏…
シリア北部アレッポの避難所として使用されている学校で学ぶ子供=3月15日(日本ユニセフ協会提供・時事)
トルコ南部で2月に発生した大地震から半年となるのを前に、甚大な被害を受けた隣国シリアで活動する国連児童基金(ユニセフ)の根本巳欧シリア事務所副代表が4日、オンラインで時事通信の取材に応じ、内戦下にあるシリアの子供が「(地震で)さらに学びの機会を失う危機にある」と訴えた。被災地だけでなく、長期化する内戦の被害を受けた地…
トルコのエルドアン大統領=6月3日、アンカラ(AFP時事)
岸田文雄首相は6日、トルコのエルドアン大統領と電話で会談した。首相は2月に同国南部で起きた大地震への追加支援を表明。がれき処理や医療機材・重機の供与を目的とする50億円の無償資金協力や、復旧・復興に向けた800億円の円借款の供与などを行う。
14日、トルコ南部アンタキヤで、地震で倒壊した建物の間を歩く人々(AFP時事)
【イスタンブール時事】14日投開票されたトルコ大統領選挙では、現職のエルドアン氏が野党統一候補のクルチダルオール氏に対して得票率で優位に立った。2月に起きた大地震を巡るエルドアン政権に対する批判が限定的で、被災地での人気はエルドアン氏がクルチダルオール氏を大きく上回ったこともその一因とみられる。
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