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特集
中国の偵察気球
イエレン米財務長官(AFP時事)
【ワシントン時事】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は20日の記者会見で、イエレン財務長官とレモンド商務長官の中国訪問に向けて「中国側と協議している」と明らかにした。米本土上空を飛行した中国の偵察気球を巡って両国の緊張が高まる中、衝突回避のために「対話の維持が重要だ」と強調した。
バイデン米大統領(写真左)と中国の習近平国家主席(AFP時事)
バイデン米大統領は13日、中国の習近平国家主席と会談する計画について「ある」と明言した。米西部サンディエゴでスナク英首相との会談冒頭、記者団の質問に答えた。
米軍のU2偵察機から撮影された米本土上空を飛行する中国の偵察気球=3日撮影(米国防総省提供)
【ワシントン時事】米軍は22日、米本土上空を飛行中の中国の偵察気球をU2偵察機から撮影した写真を公開した。米戦闘機が撃墜する前日の3日に撮られたもので、白色の風船に通信傍受が可能とされる機器や太陽光パネルがつるされ、空に浮かぶ様子が写っている。
外務省で開かれた日中安保対話。右端から3人目は山田重夫外務審議官、左端から3人目は中国の孫衛東外務次官=22日午前(代表撮影)
日中両政府は22日、外務・防衛当局幹部による「安保対話」を東京都内で開いた。日本側は、中国の無人偵察用気球とみられる物体の日本上空飛行について再発防止を要請。中国側は、台湾海峡の平和と安定に言及した日本の安全保障関連3文書を問題視した。4年ぶりの安保対話は、双方が抱く懸念を主張し合う展開となった。
仙台市上空を浮遊する物体=2020年6月、仙台市青葉区
日中両政府は21日、防衛当局の実務者協議を東京都内で開いた。日本の領空内で過去に確認された飛行物体が中国の無人偵察用気球とみられることに関し、日本側は事実関係の確認を求め、「領空侵犯は認められない」との立場を改めて表明した。防衛省は中国側の回答について明らかにしていない。
航空自衛隊のF15戦闘機(航空自衛隊提供)
中国の偵察気球問題を機に、防衛省が対領空侵犯措置に関する武器使用の基準緩和に踏み切った。背景には気球だけでなく、南西諸島周辺に飛来する中国の無人機が領空侵犯した場合でも、排除しやすくする狙いがある。対処基準を公表することで、挑発的な行動を抑止する意味合いも持つ。
ブリンケン米国務長官=18日、ミュンヘン(EPA時事)
【ミュンヘン、北京時事】ブリンケン米国務長官と中国外交トップの王毅・共産党政治局員はドイツ南部ミュンヘンでの会談で、米本土上空を飛行した中国の偵察気球を巡り、非難の応酬を繰り広げた。王氏は米軍による気球撃墜に反発する姿勢を崩さず、ブリンケン氏も中国側の対応に失望を隠さない。米中の緊張緩和は、バイデン大統領が意欲を示す…
18日、ドイツ南部ミュンヘンで、安全保障会議に臨むブリンケン米国務長官(EPA時事)
【ミュンヘン、北京時事】ブリンケン米国務長官は18日、中国外交トップの王毅・共産党政治局員とミュンヘンで会談し、偵察気球問題の再発防止を求めた。また、台湾海峡の平和維持の重要性を強調した。米国務省が明らかにした。中国の偵察気球を米軍が撃墜した問題を巡って米中関係が緊張する中、意思疎通の確保を協議した。
18日、ドイツ南部ミュンヘンで演説するハリス米副大統領(AFP時事)
【ミュンヘン時事】ドイツ南部ミュンヘンで開かれているミュンヘン安全保障会議は18日、2日目の議論を行い、ロシアの侵攻が続くウクライナ情勢や中国の偵察気球問題を協議した。ハリス米副大統領は演説で、ロシアによるウクライナの一般市民への「広範で組織的な攻撃」を非難し、「ロシアは人道に対する罪を犯した」と断言した。
会談に臨む林芳正外相(左)と中国の王毅共産党政治局員=18日午後、ドイツ南部ミュンヘン(外務省提供)
【ミュンヘン時事】ドイツ南部ミュンヘンを訪問中の林芳正外相は18日午後(日本時間同)、中国外交トップの王毅共産党政治局員と約50分間、会談した。2019~21年に日本国内で確認され、政府が「中国の無人偵察用気球と強く推定される」と発表した飛行物体について、林氏は日本側の立場を伝達。「いかなる国の気球であれ、許可なく他…
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