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点描・永田町
「政界の壊し屋」の異名を取り、自民党を2回下野させるなど豪腕を誇った立憲民主党の小沢一郎衆院議員(80)が、政界での存在感を失いつつある。20年以上続けた「小沢政治塾」の活動休止を余儀なくされ、〝小沢王国〟と呼ばれた地元・岩手県でも支持を失ったことで、政界引退の危機に直面しているからだ。
自民党の最大派閥・安倍派(96人)幹部の萩生田光一政調会長が、故安倍晋三元首相の「一周忌」をめどに同派の新会長を選出すべきだとの考えを示したことが、党内に複雑な波紋を広げている。永田町では「萩生田氏が『ポスト安倍』に名乗りを上げる意向を固めた」(自民長老)と受け止められているが、「集団指導体制で維持されてきた派内均衡…
統一地方選の後半戦(4月23日投開票)に合わせた実施が事実上、確定した衆参統一補選の中で、次期衆院選では定数減で新たな区割りとなる保守王国・山口の2、4区が、永田町で注目の的となっている。昨年7月の安倍晋三元首相(4区)の非業の死で、晋三氏が支配してきた山口県政界の権力構図が一変した結果、「下関市を主要地盤とする、長…
岸田文雄首相が新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを、現在の「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げ、大型連休明けの5月8日からの実施を決めたことが、複雑な波紋を広げている。
岸田文雄首相が年明け早々の1月9日から敢行した「G7議長外交」が、狙い通りの政権浮揚につながらなかったことで、首相周辺や政府・与党幹部の間で失望と落胆が広がっている。 首相は7日間の欧米歴訪による首脳外交で、5月に地元・広島市で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)の成功に向け、メンバーである米・英・仏・伊・加5…
菅義偉前首相が年末年始にさまざまなメディアに登場し、岸田文雄首相を批判し始めたことが、永田町に波紋を広げている。2021年秋の「無念の退陣」以来、沈黙を守ってきた菅氏だけに「岸田政権の危機は深刻で早期退陣もあり得る、と判断して動きだした」(側近)とみられているからだ。菅氏は自民党の二階俊博元幹事長と共に「党内の反岸田…
政権発足から2度目の正月を迎えた岸田文雄首相は、今年も「戦後最大の危機」との苦闘が続く。 昨年末まで引きずった主要閣僚の〝辞任ドミノ〟によるダメージから、永田町では早期退陣説もささやかれるが、「首相は政権維持に自信満々で、さまざまな戦略を模索中」(側近)とされる。ただ、通常国会での与野党攻防や4月の統一地方選という「…
野党の政権追及が尻すぼみに終わった臨時国会の最終盤に、岸田文雄首相が「独断専行」で打ち出した「巨額防衛費の財源を増税で賄う」との方針が、国民や野党だけでなく自民党内でも大炎上し、党内政局の様相を呈した。結果的に決着先送りの「妥協案」によって短期で収束したが、その舞台裏を探ると、「最大派閥・安倍派内の覇権争い」(自民長…
サッカー・ワールドカップ(W杯)での日本代表の健闘に列島が熱狂する中、臨時国会会期末の〝与野党合作〟による世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を受けた被害者救済新法の成立に先立ち、自民、公明両党に国民民主党を加えた「自公国連立」説が流布されたことが、永田町に複雑な波紋を広げた。内閣支持率の低迷による政権危機に焦る岸…
サッカー・ワールドカップ(W杯)での日本代表の熱闘に列島が沸く中、師走を迎えた政局は混迷の度が深まるばかりだ。岸田文雄首相の側近閣僚の「辞任ドミノ」のあおりで、最優先課題の今年度第2次補正予算の成立は12月にずれ込んだ。これと並行し、続落する内閣支持率が複数の調査で「危険水域」に落ち込み、与党内から首相の「統治能力」…
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