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【連載】インクルーシブ教育最前線
横浜市立飯島小学校=同市栄区【時事通信社】
「グレー(ゾーン)だからこそ悩むんです」。理彩さん(41)の長男の拓己君は、横浜市立飯島小学校の個別支援学級に通っている。同市では特別支援学級のことをこう呼んでいる。幼稚園の時に、発達障害の一種、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の傾向がある、と診断された。いわゆるグレーゾーンだ。親にとって、わが子の障害という現実を受け入れるのか。それとも「個性の一つ」と割り切るのか。理彩さんは「最大の選択は、小学校就学時でした」と振り返る。
横浜市立飯島小学校支援級のパソコンの授業【時事通信社】
知的障害のある生徒を、県立高校に受け入れている神奈川県の中で、人口の4割を占める横浜市には「障害を持つ子どもの親にとって、進路は最大の関心事であり課題」と、小学校段階から中学卒業後の進路選択の準備を進めている保護者のグループがある。同市南部、鎌倉市と接する栄区にある市立飯島小学校個別支援学級(特別支援学級)の保護者を中心として発足した「なのはな会」だ。
インタビューに答える神奈川県の桐谷次郎教育長【時事通信社】
県立高校普通科3校に、知的障害のある生徒が入学しやすい仕組みを取り入れた神奈川県。県教育委員会は2020年度から、インクルーシブ教育実践推進校を14校に増やして全県をカバー。募集人数は、毎年最大300人近くになる。桐谷次郎教育長は「選択肢を増やし、一人一人に合った教育環境をつくりたい」と話す。
神奈川県庁の本庁舎[同県提供]【時事通信社】
神奈川県教育委員会が県立高校3校の普通級に、知的障害のある生徒を受け入れてから2年半。2020年3月には1期生が卒業する。知的障害の児童生徒が普通級で学ぶ小中学校はあるが、入学選抜がある高校段階でまとまった人数の生徒を受け入れるのは、全国的にも珍しいという。神奈川県のインクルーシブ教育は、どこまで進んだのか。実践推進校の一つ、茅ケ崎高校を訪ねた。
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