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日本、31年ぶりに商業捕鯨再開
衆院本会議で改正捕鯨関連法が可決、成立し、一礼する江藤拓農林水産相=5日午後、国会内
商業捕鯨が31年ぶりに再開したことを受け、改正鯨類科学調査実施法が5日、衆院本会議で全会一致で可決、成立した。漁業関係者の間で縮小が懸念されている公的支援を当面続けることが柱。調査捕鯨終了を踏まえ「鯨類の持続的な利用の確保に関する法律」に改称した。年内に施行する。
鯨類調査のため南極海へ向けて出港する「第二勇新丸」=2日午前、宮城県塩釜市
南極海での鯨類調査を国から請け負った捕鯨船「第二勇新丸」が2日、宮城県の塩釜港(塩釜市)を出港した。日本が今年6月末、クジラの資源管理を議論する国際捕鯨委員会(IWC)を脱退して以来、初めての南極海調査。捕鯨はせず、目視によりクジラの資源状況を調べる。
約30年ぶりに商業捕鯨が再開され、釧路港に水揚げされたミンククジラ=7月1日、北海道釧路市
自民党は19日、水産関係会合と総務会を開き、7月に再開した商業捕鯨の支援に向け、「鯨類科学調査実施法」の改正案を了承した。商業捕鯨は民間主体の取り組みだが、捕獲量が限られ、採算も合わないため、公的支援の継続を明確化する。超党派の議員立法として改正案を今国会に提出し、年内の施行を目指す。
今年の操業を終え、下関港に戻った捕鯨母船の日新丸=4日、山口県下関市
31年ぶりに再開した商業捕鯨で、捕鯨母船「日新丸」が4日、今年の操業を終えて下関港(山口県下関市)に戻った。3カ月間でニタリクジラ187頭など、年内の捕獲枠をほぼすべて消化。関係者からは「順調にスタートした」(江藤拓農林水産相)と成果に満足する声が上がった。
31年ぶりに再開された商業捕鯨で北海道の釧路港に水揚げされたミンククジラ=7月1日、北海道釧路市
【ロンドン時事】英最大野党・労働党は31日までに、「国際的なパートナーと協力して商業捕鯨の再開をやめさせる」と明記した動物愛護に関する公約を発表した。7月から商業捕鯨を再開した日本を標的にしているとみられる。英国では近い将来の下院解散・総選挙が取り沙汰されており、労働党政権が発足した場合には対日圧力が強まりそうだ。
水産庁は26日、自民党に2020年度予算概算要求案を提示し、了承された。7月1日に1988年以来、31年ぶりに商業捕鯨が再開されており、捕鯨関連では19年度と同額の51億円を対策費として計上した。商業捕鯨に伴い中止した調査捕鯨向け予算を振り向け、漁場探査費や捕獲・解体技術の開発費に充てる。
31年ぶりの商業捕鯨で捕獲され、豊洲市場に初入荷したミンククジラの肉=8日午前、東京都江東区
東京・豊洲市場(江東区)に8日朝、31年ぶりの商業捕鯨で捕獲されたミンククジラの肉が初入荷した。赤身肉の卸値は1キロ当たり4000円前後が付くなど、身質の良さと珍しさもあって調査捕鯨肉よりも高値となった。
31年ぶりに商業捕鯨が再開され、解体工場に運ばれたミンククジラ=1日午後、北海道釧路市
民間業者による商業捕鯨が1日、1988年の中断以来、31年ぶりに始まった。政府が資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したことに伴う「念願の再開」(捕鯨業者)だ。しかし、クジラが食卓から遠のいて久しく、消費量は低迷。クジラを保護すべき動物とみなす国際世論も厳しい目を向けており、先行きは見通せない。
商業捕鯨が再開し、見送りを受け出航する日新丸=1日午前、山口県下関市
1988年以来中断していた商業捕鯨が1日、31年ぶりに日本近海で始まった。水産庁は同日、年内の捕獲上限を227頭にすると公表。「100年間捕獲し続けても資源に悪影響を与えない水準」(同庁)という。下関港(山口県下関市)と釧路港(北海道釧路市)では出港式が開催され、集まった関係者が漁の成功を祈った。
日本の国際捕鯨委員会(IWC)脱退に伴い、IWCの禁じる商業捕鯨が1日、日本の領海と排他的経済水域(EEZ)で31年ぶりに再開される。民間業者は1988年に中断して以来の操業となるが、この間、鯨肉消費量は大きく減っており、ビジネスとして採算を確保できるかが課題となる。
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