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老眼と見紛うなかれ!~「加齢黄斑変性」とは~

中高年に忍び寄る目の病

 近頃、新聞やスマホの文字が見えにくくなった。眼鏡を額までずらして顔を近づける。ああ、老眼が進んでいるのかなぁ-。

 そんな日常の不安を抱える中高年は少なくないだろう。でも、それって本当に「老眼」のせいなのだろうか。物がゆがんだり、ぼやけたりして見えたら、「加齢黄斑変性」という目の病気を疑った方がいいかもしれない。

 目の病気には色の付く病名が多い。白内障や緑内障は認知度が高く、その症状も割りと知られている。「加齢黄斑変性」という病名はあまり聞きなれないが、近年、50代以上に増え続けているという。中高年に忍び寄る“黄色信号”のサインを見逃さないためにはどうすればいいのか。バイエル薬品が開いた「加齢黄斑変性」をテーマにしたセミナーに参加し、東京女子医大学眼科学教室の飯田知弘主任教授に解説を聞いた。

 日本における視力障害の原因の第4位に挙げられるのが「加齢黄斑変性」だ。その名の通り、年齢を重ねるとともに眼球の奥にある網膜の中心部「黄斑」に障害が生じる病気。日本国内の患者数は増加しており、既に70万人以上と推測され、最新の報告による有病率は、50歳以上の約60人に1人とも言われている。

 症状は、物を見るときに「中心がゆがむ」「ぼやける」「暗い」などさまざま。進行すると、細かい字が読めなくなったり、人の顔を見分けるのが困難になったりと、日常生活に深刻な影響を及ぼすという。飯田主任教授は「近年は適切な治療を続けることで、症状は劇的に改善するようになった」と説明する。

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