ロシアW杯、優勝争いを占う

2強追うフランスとスペイン

 16年ユーロ準優勝のフランスは同大会得点王のグリーズマンというゴールゲッターを持ち、カンテ、ポグバの両MFはボール奪取能力に優れる。右サイドに入るエムバペは19歳のスター候補だ。ただ、欧州予選10試合で18ゴールと得点効率が高いとは言えず、MF陣に比べると守備陣の層はやや薄い。

 使えそうな駒は多いので、デシャン監督が最も効率的な組み合わせをどう見いだすか。予選に比べて得点パターンを増やすことが、求められる最大の課題だろう。

 スペインはボールをキープして素早く回すサッカーを身上に10年大会に勝って優勝国の仲間入りを果たした。14年大会ではボールを回すところを相手に狙われ、1次リーグで敗退。しかし、イスコ、チアゴ、コケらを起用して選手の世代交代を進めるとともに、ボールの動かし方やサポートの入り方を改良することで再浮上。再び頂点を狙える陣容が整った。セルヒオラモス、ピケがセンターを固める守備も相変わらず安定感がある。

 高いボール保持率を生かして攻撃を仕掛ける持ち味は10年大会のころと変わらない。問題はその高い保持率をどうゴールにつなげるか。ボールがどれだけ回っても、ゴールにつながらなければ意味はなくなる。強豪同士の激突となる大会後半戦で、どう貴重なゴールを奪っていくか。

 大会直前の13日、大会後のレアル・マドリード監督就任を決めたロペテギ監督を電撃解任。代表チームのディレクターを務めていた元同国代表DFのイエロ氏が後任に就任した。経験豊富な選手が多くて大きな動揺はないだろうが、大会後半の競った展開では細かな作戦面等に影響があるかもしれない。

 前回準優勝のアルゼンチンにも優勝のチャンスはあるだろう。何といっても、大エースのメッシがいる。しかし、南米予選は最終戦まで敗退の危機の末の際どい突破。かつて切り札マラドーナの存在を周囲が最大限に生かすチームで頂点に立った86年大会などと比べると、メッシの力をMAXで引き出す形がなかなか完成しない。

 1次リーグはクロアチア、アイスランド、ナイジェリアと同グループ。油断できない組み合わせになった。それぞれなかなかしぶとく、楽な試合にはなりそうにない。今大会に出場する過去の優勝国7チームの中で、1次リーグで消える波乱の犠牲者になるとすれば、それはアルゼンチンかもしれないと見ている。

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