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「五輪の崖」、卓球は恐れるな T.T彩たま・坂本監督に聞く

Tリーグ2季目の期待と課題

 昨年始まった卓球のTリーグが2年目のシーズンを迎える。今季は東京五輪前年でもあり、開幕が昨季より約2カ月早い8月29日。T.T彩たまの監督で、男女各4チームの中で唯一、球団の執行役員も兼ねる坂本竜介氏に、2季目を前にした期待と課題を聞いた。

 昨季はレギュラーリーグを3位で終えてファイナル進出を逃したT.T彩たま。今季に向けて積極的な補強を図ってきた。

 -まずチームとしての今季の戦い方を。

 「もちろん一番の目標は優勝。Tリーグは最初のダブルスを取ると後のシングルスで1点取れば(最終5番手の)ビクトリーマッチに持ち込める。ダブルスの勝率は昨季、リーグで2位。シングルスで勝てていないことが大きかった。今季はリアム・ピッチフォード(英国、世界ランク12位)が取れて、木下東京から松平健太が移籍してきたので期待しています。ピッチフォードはフランスにいたが、Tリーグに関心を持っていて、声を掛けてから決まるまで長くはなかった」

 -張本智和、水谷隼(ともに木下グループ)を擁する木下東京に、琉球から丹羽孝希(スヴェンソン)が移籍しました。他チームの戦力をどう見ますか。

 「木下東京が丹羽を取ったのはちょっとびっくりしました。これで木下東京がめちゃめちゃ強いといわれていますが、ここ半年ほど張本、水谷、丹羽ともワールドツアーの成績も良いわけではないので、うちを含め他チームも十二分にチャンスがある。岡山も林昀儒(台湾)がここへきて一気に強くなっていますからね」

 -T.T彩たまからも吉村真晴(名古屋ダイハツ)が琉球へ移籍するなど1年目のオフから、選手が活発に動きました。

 「プロリーグという感じはします。リーグにとってもプラスだと思う。プロなので、選手は成績を挙げて利益を残してナンボですから、常に自分の存在意義を意識しないといけない」

 T.T彩たまは昨季からチアリーダーを募集したり、地域でのイベントなども活発に行ったりしてきた。

 -経営、運営面からみた2年目の課題は。

 「去年からいろいろ動いてきたし、他チームよりお金も掛かっているが、2年目に向けてスポンサーもかなり増えたしファンも増えた。やっていることは間違っていないし、リーディングカンパニーとしてもやっていかないと。そして収益をいかに上げるか。一番面白いと思ってもらえる人気チームになって、黒字化しないと。強いからでなく人気があるから黒字になる方が大きいので、人気があって強いチームにならなければ」

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