新型コロナウイルスの感染拡大により、無観客で行われた大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)は22日、無事に千秋楽を迎えた。記者も支度部屋へ入れず、通路でフェンス越しの取材。外出禁止の力士らは取組後を部屋宿舎で過ごした。マスクをした力士たちが語った異空間の内と外-。
【初日】
■琴ノ若 新入幕、白星発進。「いつもと違う雰囲気。集中力を切らさないようにした」
■勢 地元大阪の声援はないが、初日白星。「こういう時期だし、どの世界の人も一緒だから」
■炎鵬 いつもの大声援がなく、完敗。「闘争心が出なかった。何のために戦うのか、きょうは見つけられなかった」
■貴景勝 兵庫県出身。大関として初めての大阪場所。「改めて歓声のありがたさが分かった。お客さんも大相撲をつくってくれていると感じた」
■朝乃山 大関とりへ白星発進。声援を受ける姿を「自分の頭の中で想像していた」が、土俵入りは「寂しい気持ちになった」。
■鶴竜 休場明けの初日を無難に。「忘れられない一日になった。最初は戸惑うと思うけど、慣れてくれば大丈夫だと思う」
■白鵬 非常時の場所を背負うべき第一人者。「ああだこうだはない。まず1日終わったのでそれだけ」
■八角理事長(元横綱北勝海) 「本当に厳しい土俵だが、気持ちがしっかりした力士が成績を残していくんじゃないか」
【2日目】
■十両照ノ富士 「慣れるというか、稽古場じゃん。逆に集中できるかな」
■炎鵬 「寂しいけど仕方ない。テレビの向こうで見ている方々のためにも、しっかりやらないと」。連敗は防いだ。
■白鵬 「本当に不思議な感じ。15日間、長いわけだから、きょうよりあした、あしたよりあさってと経験していくしかない」
【3日目】
■十両照ノ富士 「落ち着くまではジムは控える。ウイルスは鉄に長く残るっていうから。場所前から土俵で体を動かしてきた」
■碧山 3連勝。無観客には「全然慣れないけど、硬くはなっていない。稽古場の方が緊張するから」
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