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コラム:還暦、地球を遊ぶ(2014/6/30)
 スポーツ千夜一夜

 冒険スキーヤーの和田好正さんがこの冬、還暦を迎える記念として、久々に「舞台」に立った。挑戦の場として選んだのは、新潟と長野の県境にある苗場山(2145メートル)の北壁。2月1日に最大斜度が57度、標高差600メートルの雪壁を滑り降りた。

 2日後、ロッジに戻って電話をくれた和田さんの声が弾んでいた。「滑降に成功しました。ブルースカイでした」。決行前日は終日ふぶいたため、山岳ガイドと写真家とともにテント内で待機。その翌日、風がやんで視界が開けたチャンスに一気に勝負をかけたという。

 「うれしかったですね。60歳になる自分が、いいスキーをできるのかな、と不安もすごくあったので。ちゃんと滑れてうれしかった。『まだできるんだ』と思いました」

 かつて和田さんは、過激なスキーヤーとしてその名を知られた。1985年のスイス・マッターホルン滑降を手始めに、北米大陸最高峰のマッキンリーなど世界各地の3千~6千メートル級の山々を滑り降りた。2005年の南極大陸最高峰ビンソンマシフまで、計10回の大掛かりな冒険プロジェクトを成功させている。

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