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コラム:佐伯の教え
 スポーツ千夜一夜

高校球児を対象としたプロ野球現役選手によるシンポジウムで、高校生(左端)の質問に、身ぶりを交えて答える中日(当時)の立浪和義内野手(右から2人目)=2003年12月26日、大阪市北区の大阪国際会議場【時事通信社】

 プロ野球の現役選手による高校球児のためのシンポジウム「夢の向こうに」が、2011年12月で「ひと区切り」することになった。第1回が03年末に大阪で開かれてから今年で8年目。神奈川を最後に、プロ選手がひと通り全都道府県を訪れた、という意味の「ひと区切り」だ。

 6、7人から10人程度のプロ選手が組になって各県の会場をまわった。野球に対する取り組み方やトレーニング方法などを語り、ピッチングやバッティングなどの基本を教えた。自分の高校時代も振り返りながら、球児たちの細かな質問にも丁寧に答えた。第1回の参加者は、立浪和義、井川慶、福留孝介、黒田博樹、新井貴浩、岩隈久志…。当時の所属球団名を書かずともわかるほど、そうそうたるメンバーが顔をそろえた。野球を志す高校生にとって、本当に「夢」のようなひとときだったろう。

 東京で8年ぶりに開かれたシンポジウムの様子を見に行った。場所は渋谷区の明治神宮会館。当時と変わらぬたたずまいである。ふいに、8年前(第2回)は松坂大輔が参加したことを思い出した。工藤公康や高橋由伸、古田敦也もいた。資料で確認すると、他にも宮本慎也、和田一浩、三浦大輔、そして佐伯貴弘と、大阪に劣らぬ豪華な顔ぶれ。当時のプロ野球機構、日本高校野球連盟の気合の入れ方がわかろうというものだ。今回のメンバーは、セ・リーグで優勝争いをしたヤクルトの選手が中心。相川亮二、川端伸吾、増渕竜義らの話に、球児は熱心に耳を傾けていた。

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