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コラム:自由に飛ぶ
 スポーツ千夜一夜

2011年06月30日

 テニスの四大大会シングルスでアジアの選手が優勝トロフィーを抱く姿を一昔前は想像するのも難しかったが、中国の李娜が今年の全仏オープンでついにその最初の選手となった。オーストラリアや欧米の選手が中心だったテニスの歴史に、2011年6月4日は特別な日として書き加えられたことになる。

 29歳。初めてビッグタイトルを手にした年齢としてはかなり遅い。十代の選手が「女王」と呼ばれたり、美貌の選手が活躍したり華やかな女子テニス界においては、地味なチャンピオンである。身長も172センチで決して大きくない。それでも準決勝でマリア・シャラポワ(ロシア)、決勝では昨年の覇者フランチェスカ・スキアボーネ(イタリア)にストレート勝ち。ツアー屈指のハードヒッターとクレー巧者を退け、アジアから飛び立った豊かな才能を見せつけた。

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