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コラム:悩ましきポスティング
 スポーツ千夜一夜

米大リーグ球団からポスティングシステム(入札制度)の応札があったことを受けて話す楽天の岩隈久志投手。結果的に、楽天に残留することが決まった(2010/11/06、仙台市内)【時事通信社】

 プロ野球楽天の岩隈久志投手(29)の米大リーグ移籍は、ひとまずお預けとなった。オークランド・アスレチックスとの年俸交渉が合意に至らず時間切れで終了。ポスティングシステム(入札制度)が導入されて以来、応札した球団との話し合いが破談に終わる初のケースとなった。

 ア軍が出した条件は4年総額1525万㌦(約12億7000万円)。1年あたり約3億2000万円で、楽天の年俸(3億円=推定)とあまり変わらない。岩隈は金額的には不満はなかったようだが、球団の交渉姿勢に不信感を抱き、「本当に自分は必要とされているのか」と疑念を抱いたという。ア軍にしてみれば、入札金と合わせると総額30億円の大きな負担だ。もともと選手の平均年俸が1億5000万円ほどで大リーグ30球団の下から数えた方が早い球団だけに、出し渋ったわけではなさそうだが、とにかく岩隈はア軍入りを見送った。来年オフには海外フリーエージェント(FA)権を得る見通しとあって、今ここで決めなくても、という空気も感じられた。

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