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コラム:それぞれの夏山
 スポーツ千夜一夜

淀川の清流

 自分なりに毎年のアクセントをつける意味もあり、夏は休暇が取れると山を歩くことにしている。今年は少し早く、5月下旬に屋久島を訪れた。深田久弥さんの名著「日本百名山」にもある宮之浦岳に登るためで、わたしにとっては国内で最も南の山となった。
 屋久島は「海上のアルプス」ともいわれ、1000メートル級の山々を抱く自然豊かな島。鹿児島から高速船で2時間半。胸の高鳴りとともに近付いた島は、海面から盛り上がった山塊が、思いのほか険しい稜線のラインを青空に描いていた。その盟主が九州最高峰、1936メートルの宮之浦岳である。
 到着した安房(あんぼう)の港からバスに乗り、約1時間で淀川登山口に到着。ここから避難小屋で途中2泊しながら、黒味岳と宮之浦岳の頂上を踏むおよそ16時間の縦走ルートを歩いた。

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