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コラム:シーズン終了
 スポーツ千夜一夜

9番で笑顔を見せる(右から)石川遼、古閑美保、矢野東、中嶋常幸(千葉・キングフィールズGC)2008年12月12日【時事通信社】

 12、13日と千葉県のキングフィールズGCで行われた男子、女子、シニアによる「日立3ツアーズ選手権」で2008年のゴルフシーズンが終わった。石川遼大活躍の大会だった。結果は各メディアが詳しく報じているから、今回は、それ以外の「好プレー」「珍プレー」を紹介したい。

◇期待通り?

 「皆さん、右側の人は気をつけてくださいよ」。第1日の1番2打地点でシニアチーム主将の中嶋常幸がギャラリーに注意を喚起した。直後にチームメート三好隆のボールは右30度方向に飛び出す、いわゆる「シャンク」。中嶋の「ほら言ったでしょう」で会場は大爆笑となった。チャリティーが主目的のエキシビション大会ならではのシーンで、関係者の間では「わざとやったに違いない」。その証拠に三好は、午後のシングルスでは男子の宮本勝昌主将、女子の原江里菜を寄せ付けず3アンダーで1位。シニアでは屈指の技術を誇る選手なのだ。

◇これぞプロ

 男子・谷原秀人の見せた2日目のパットも魅せた。石川と組んだ1つのボールを交互に打つダブルス。4番で石川の2打目はグリーン奥のカラー。ピンまで10メートル以上はあった。強烈な下り。しかもラインは左に大きく曲がるフック。ピンに背中を向けるように構え、触っただけの谷原のボールは途中で90度近く弧を描きカップインのバーディー。グリーンを取り囲んだギャラリーから、「信じられない」の声が飛んだ。アマとの違いはパワーだけではなく、こういった場面での読みの深さと指先の感覚。「これぞプロ」の1打だった。

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