―どんな症状に気を付ければ?
暑い時期の運動中に熱中症を疑われる症状が見られた場合、まず熱射病かどうかを判断する必要があります。意識障害を伴うかどうかが重要で、意識がない場合はもちろん、応答が鈍い、言動がおかしいなど「ちょっと変だな」というサインがあったら、すぐに救急車を呼ぶと同時に、涼しい場所に避難させ、体を冷やすことが最優先です。
―適切な救急措置とは?
熱射病が疑われる場合は、体を氷水に浸して冷やすのが最も効果的です。体温が42度ぐらいまで上がってしまうこともあり、これを1時間以内で40度以下まで下げられれば、十分助かります。この状態で1時間放置しておくと、多臓器不全や合併症を起こしてしまい深刻な事態になります。
―氷水が用意できない場合は?
一般のスポーツ現場で氷水を用意するのは大変ですから、水をかけたり、ぬれたタオルを当てたりして強い風であおぐのがいいでしょう。また、氷、アイスパックなどを首、脇の下、足の付け根など太い血管に当てるのも効果的。救急隊が到着するまでに、可能な限りの方法を組み合わせて体の冷却を続けることが大事です。
新着
会員限定