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2020正捕手へ前進 女子ソフトの我妻悠香

リードに柔軟性

 女子ソフトボールの日本代表は12月4日に閉幕したアジア選手権(台湾・台中)で優勝し、今季の国際大会を終えた。昨年8月に2020年東京五輪での五輪種目復活が決まってから最初のシーズン。新戦力のテスト、発掘に努めた宇津木麗華監督が挙げる大きな収穫の一つが、捕手・我妻悠香(23)=ビックカメラ高崎=の成長だ。

 昨季は佐藤みなみ(太陽誘電)と併用される試合が多かったが、今季はライバル米国を破って優勝したジャパンカップ(8月、群馬県高崎市)など6つの国際大会で、35試合中30試合を1人で任された。

 身長173センチで強肩。投手が高めに浮き上がるライズボールを投げ、国際大会では相手に長身打者が多いソフトボールでは、捕手は身長の高さが一つの強みになる。塁間が狭いため、肩の強さは相手の盗塁成功率を大きく左右する。

 今季は、リードの面で貴重な経験を積んだ。国際大会で受けた投手は上野由岐子(ビックカメラ高崎)、藤田倭(太陽誘電)ら7人。完投は4試合だけだった。3年後に向けて上野、藤田の両輪に続く投手の育成が急務の日本は濱村ゆかり(ビックカメラ高崎)、勝股美咲(岐阜・多治見西高)ら若手を試し、経験を積ませる意味でも小刻みな継投が増え、我妻の対応能力も求められた。

 我妻は「いろんな投手を受けて少しずつ変わってきた。前は自分の考えしかなかったけど、その時の投手、相手打者とかにどう対応していくか考えるようになりました」と話し、藤田も「柔軟性が出てきた。私自身(の持ち味)も生かしてくれている」と評価する。

 ビックカメラ高崎では主将も務める。今季は日本リーグで2年ぶりの優勝を果たし、上野は13勝。初めて負けなしで終えた。防御率0.56。宇津木監督は「我妻の成長によるところが大きい」と評し、我妻は「上野さんは速球のイメージが強いけど、もともと変化球もピカ一。今年はいろんなボールを使えたのがうまくはまった」と振り返る。

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