3月27日、大関貴景勝が誕生した。これからも突き押し相撲に徹して横綱を目指すと宣言した22歳。伝達式後の記者会見で口上に込めた思いや、努力の源について語った。
【伝達式】
使者「本日の理事会において関脇貴景勝が全会一致で大関に推挙されたことをご報告します」
貴景勝「謹んでお受けします。大関の名を恥じぬように武士道精神を重んじ、感謝と思いやりの気持ちを忘れず、相撲道に精進してまいります」
【記者会見】
―大関昇進おめでとうございます。
貴景勝「ありがとうございます」
―今の心持ちを。
「子供の頃からの夢でもありましたし、一つの目標が達成できて、うれしい気持ちです」
―使者を待つ間はどんな気持ちで。
「本場所と違う緊張感もありましたし、せっかくこういう盛大な場所でさせていただき、口上を失敗しないようにやりました」
―口上の出来は。
「小さい頃からこの言葉で自分を築き上げてきて、プロでもこの言葉に何度も救われたので、この言葉を言わせていただきました」
―「武士道精神」「感謝」「思いやり」に込めた思いは。
「力士は『力の武士(もののふ)』と書いて力士と言いますし、自分は勝っておごらず負けて腐らずという言葉を日頃から意識していますが、義理人情とか恩を必ず返す人間でありたいということもあって使いました。『感謝』と『思いやり』は埼玉栄高相撲部の部訓でもあり、ここで人間的に成長できた部分があります。後輩、先輩方への思いやりの心も武士道につながると」
―いつ頃から考えましたか。
「大関になるまでは絶対考えないようにしていました。なった時に考えればいいと。千秋楽が終わり、その言葉がすっと頭に入ってきました」
―誰かに相談を。先輩方の口上は参考に?
「(相談)してないです。先輩方の大関全てが意味のある素晴らしい言葉で、自分も自分らしく思うことを言おうと思いました」
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