大相撲の貴乃花親方が25日、日本相撲協会に「引退届」を提出して開いた記者会見を受け、相撲協会は午後8時半すぎから芝田山理事・広報部長(元横綱大乃国)が記者会見した。やりとりは次の通り。
◇ ◇ ◇
―貴乃花親方は内閣府に出した告発状が事実無根だったと認めなければ退職せざるを得ないなどの有形無形の圧力や要請を受け続けたと言っているが。
そのような事実は一切ない。
―どこかの一門に所属しない親方は退職しなければならない旨の決定があったのか。
そのような事実は一切ない。
―親方は必ず五つの一門に所属しなければならないのか。
7月26日の理事会で、親方が全員五つの一門に加入することが決まった。その時点で五つの一門に所属していない親方は、五つの一門への加入を調整することになった。
―なぜ無所属を認めないのか。
これまで協会から(協会員の活動に対して職域ごとに)運営助成金が支給されてきた。(親方には一門を通じて出してきたが)公益財団法人なので使途を確認して透明化を図る必要がある。無所属だと個人に支給されることになり、透明化が難しい。
―協会のガバナンスの問題は。
(不祥事が続いた)この間、組織のガバナンスを問われてきているので、一門にその一端を担ってもらうということ。協会と各部屋をつなぐ機関として一門を位置付け、ガバナンスを強化するため一門を確立する。そのためにも全員が所属して一致団結して取り組みたいというのが理事会の総意。
―貴乃花親方は、秋場所後半戦になって初めてその話を聞いたと言っているが。
阿武松親方(元関脇益荒雄)が、弟子もいるんだから一門に所属して一緒に頑張ろうと何回も説得を試みたそうだ。8月上旬にも貴乃花グループにいた親方が何度か同様の話を伝えている。
―所属が決まらなければどうなるところだったのか。
27日の理事会までに決まっていなければ、理事会の場で取り扱いを審議する予定だった。方向性としては、もう一度期間をとってどこかに所属するよう要請する予定だった。圧力をかけた事実はない。なお、一門制度については長く複雑な経緯があるので、皆さんにきちんと理解してもらえるようにしたい。
★貴乃花親方の会見詳報はこちら★
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