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「五感」で考える快適な睡眠環境

日本人の2割が悩み

 人は、人生の約3分の1を眠りに費やしている。毎日の疲れを癒やし、新たな活力を生むための大切なひとときだが、寝不足や質の悪化で、免疫力が低下したり、生活習慣病やうつ病のリスクが高まったりするほか、居眠り運転などを招いて交通事故を引き起こす恐れもある。体と心の健康を維持していく上で、「良い眠り」は欠かせない。

 経済開発協力機構(OECD)が2014年に発表した統計によると、日本人の平均睡眠時間は7時間43分。米国人は8時間36分、フィンランド人は8時間30分、フランス人は8時間29分などと8時間を超える国が多い中で、日本人は短い傾向だ。

 もちろん、「ナポレオンは3時間しか眠らなかった」「アインシュタインは10時間も寝ていた」といわれるように、「快適な睡眠時間」は人それぞれで、時間の長短だけで「良い眠り」かどうかは判断できない。ただ、日本人の5人に1人は、「寝付きが悪い」「眠りが浅い」といった悩みを抱えているとの報告もあり、「睡眠の質を改善したい」と感じている人は多いのではないか?

 そう思って専門家らに話を聞いてみると、人間の「五感」に配慮して工夫すれば、心地よく眠り、目覚めることができるようだ。快適な睡眠環境をどのようにつくり出せばいいのか、探ってみた。(時事ドットコム編集部・荒牧綾希子)

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