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一足お先に、スカイツリー展望台へ

絶景かな

 絶景かな、絶景かな―。2012年5月22日の開業に向け建設中の新電波塔「東京スカイツリー」(東京都墨田区)。開業まで半年余りとなった11年10月末、第1展望台(高さ350メートル)からの360度の大パノラマが報道陣に公開された。東京タワー(333メートル)より高く、首都圏を一望できる。ヘルメットをかぶり、一足お先に東京の新名所を体験してきた。
(文=時事通信社記者・新井佳文)

◇雨水も有効活用

 スカイツリーの足元にある建物に入ると、ガラスの向こうに白い支柱が間近に見えた。塔を支える3本足の支柱の一つだ。鋼鉄製で、直径2.3メートルもある。

 支柱の付け根の床に、雨水を集める溝が設置されていた。雨水は地下のタンク(貯水量は計2635トン)にためられる。雨水は草木にまいたり、太陽光パネルの冷却に利用したり。集中豪雨の被害を防ぐ狙いもある。

 地下には、水道水を使った冷暖房システムも設置された。夜間の安い電力や一年を通じた地中熱も活用し、巨大な水槽(合計7000トン)にためた水を夏場は5度、冬場は48度に調整する。それを日中にパイプを通じて建物内に循環させる仕組みで、「エネルギー消費や二酸化炭素(CO2)排出を大幅に減らせる」(東武鉄道)という。

 スカイツリーは高さが自立式電波塔で世界一なだけでなく、エコ対応の面でも最先端だ。

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