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祝・全線開通、東北新幹線試乗ルポ

38年越しの悲願

 「千載一遇のチャンス」(三村申吾青森県知事)が到来―。東北新幹線が2010年12月4日、新青森駅まで延伸して全線開業する。青森県民にとっては、1972年の基本計画から38年越しの悲願だった。

 県内関係者は、観光やビジネスでの交流人口の増加に期待を高め、経済波及効果を最大限に引き出そうと躍起だ。一方、青森県などは新幹線に並行して走る在来線の経営を引き継がなければならないなど、新たな課題にも直面する。

 開通前に試乗会に参加し、新開業区間の景観や新青森駅の構内を見学してきた。まずは開業に向けた地元の期待と課題を解説した上で、試乗体験記を紹介しよう。

(時事ドットコム編集部、青森支局・富田雄二)

 開業に伴い、東京~新青森駅間の所要時間は約40分短縮されて約3時間20分となる。11年3月からは新型車両、E5系「はやぶさ」が投入され、同区間は最短約3時間5分にまで縮まる予定だ。

 開業当初から東京との間を1日15往復し、航空便の同6往復を大きく上回る。所要3時間は航空客が鉄道に流れる節目とされ、青森~羽田便を長年運航してきた日本航空(JAL)には東北新幹線全線開通は新たな脅威となる。

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