2011年3月11日に発生した東日本大震災をきっかけに、日本全土で節電の必要性が高まっている。政府は5月、震災で発電施設が被害を受けた東京電力と東北電力管内に夏の消費電力を15%カットする節電目標を設定したが、他の地域でも電力供給力に余裕があるわけではなく、各電力事業者は利用者に節電を呼び掛けている。
節電の切り札として注目を集めているのが、再生可能エネルギーのひとつである太陽光発電システムだ。屋根にソーラーパネルを設置するスペースさえあれば家庭でも導入できる上、電力需要がひっぱくする夏の昼間にその威力が発揮できるのは心強い。
夜間や悪天候になると発電できないことや、電力事業者からの送電が断たれた場合、家庭用のシステムだけでは必要な電力量が賄えないといった問題はあるものの、普及が進めば、ピーク時の電力需要が大きく緩和される可能性もある。また、家庭で発電した電力を事業者に売却することができるため、上手に使えば初期投資を回収できるのも家計にとっては大きな魅力だ。
一方、化石燃料に偏ったわが国の電力供給体制を見直そうと、「メガソーラー」と呼ばれる大規模太陽光発電所を建設しようという機運が盛り上がっている。ソーラーパワーがわたしたちの生活をどう変えていくのか、その方向を探ってみた。
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