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働く母、「活躍」遠く~世界が注目、日本のマタハラ~

育休明け、非正規に

 「普通に働いて、普通に母親になりたい」‐。そんな思いを持つのはぜいたくだろうか。職場で女性が妊娠や出産をきっかけに嫌がらせを受ける「マタニティーハラスメント(マタハラ)」が問題になっている。2015年夏、企業に女性の登用を促す「女性活躍推進法」が成立したが、この国では働く女性が母親になろうとすると「活躍」はおろか、仕事の継続すら危うい。少子化の克服は国家的な課題なのに、職場で母親が受け入れられない日本の姿は奇異に映るのだろう。この問題は欧米をはじめ、世界のメディアも取り上げている。マタハラの実態と、その背景を探った。(時事通信社・菊地えり)

 「子どもを産んだだけで、どうしてこんな仕打ちを受けるのか」。都内の教育関連会社で正社員として働いてきた女性(34)は、やり切れない思いを語る。14年の秋、育児休業から復職する際、契約社員に転換せざるを得なかった。15年夏、「雇い止め」を通告され、仕事を失った。

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