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ロコ・ソラーレ、五輪メダル後の葛藤=本橋麻里さんが語る「激動の1年」

環境整備に全力で

 2018年平昌冬季五輪のカーリング女子で銅メダルを獲得したロコ・ソラーレを率いる本橋麻里さん(32)が、時事通信のインタビューに応じた。

 五輪のカーリングで日本勢初のメダルという快挙に加え、メンバーが試合中に口にした「そだねー」が18年の新語・流行語年間大賞に選ばれるなど国民的な注目度に。チームを取り巻く環境は一変し、本橋さん自身も選手活動を休養して運営などに専念。「激動の1年だった。スポーツ界におけるカーリングの位置付けが変わってきた」と自身3度目の五輪を終え、これまでにない大きな変化を感じている。【運動部 青木貴紀】

◇けじめの銅メダル

 本橋さんは1月、自身初の著書「0から1をつくる」(講談社現代新書)を出版した。著書では平昌五輪の舞台裏や10年に地元の北海道北見市(旧常呂町)に戻ってチームを結成してからの歩みなどを回想。最後に、メンバーや夫からのメッセージがサプライズでつづられていた。「五輪でメダルを取った次ぐらいに衝撃だった。私だけの本になるのは嫌だったので、これでチームの本になったかな」と感謝を口にして素直に喜んだ。

 平昌五輪では主将、リザーブとしてチームを支え、日本カーリング界初のメダル獲得に貢献した。06年トリノ、10年バンクーバー両五輪では到達できなかった表彰台に上がると、涙があふれ出た。「うれしかったのと、ほっとしたのと。いろんなけじめをつけさせてもらったメダル」。休養することに迷いもあったが、吹っ切れた。チームを一般社団法人化し、代表理事として環境整備に力を注ぐことを決めた。

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