今回は埼玉県飯能市で、「昆虫写真家・新開孝さんを囲む会」を兼ねて、冬の虫探し。なぜ飯能かと言えば、ここがかつて、新開さんのお気に入りのフィールドだったから。なぜ虫の少ない冬に虫見なのかと言えば、現在宮崎県在住の新開さんが、昆虫仲間の忘年会で上京する際の恒例イベントだから。
しかし、虫好きの間での飯能の知名度は、高尾山などに比べると著しく低い。虫マニアが追い求める珍奇な虫が飯能にいるという話も聞いたことがない。飯能駅から歩いてすぐのところには、天覧山、多峯主山(とうのすやま)といったハイキングにもってこいの山々があるらしいが、虫好きの間では話題になったこともない。
しかし、いかにマイナーな山々であっても、ネット上には多少の虫情報はあるだろと検索してみると、実はここはとんでもない聖地だったのだ。と言っても、虫の聖地ではない。パソコン画面に出てくるのは、クリクリした瞳で愛らしく微笑みかけるアニメの美少女たち。実は、人気漫画・アニメ「ヤマノススメ」に登場する美少女山ガールたちの住む町が、まさに飯能。飯能の山々は、アニメの「聖地巡礼」のメッカ的存在になっていたのだ。
それならば、ヤマノススメの力を借りて、ムシノススメだ。山ガールはすでにメジャーだが、虫ガールはまだまだ認知不足。大人気アニメの中に、もしも、もしも、できることなら、虫もたくさん紛れ込ませてほしい、虫ガールも登場させてほしいという、実現可能性ほぼゼロの願いを込めて、「ムシノススメin飯能」は幕を開けたのだった。
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