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舘ひろしさん、禁煙のススメ

禁煙すれば確実に効果

 喫煙は本人だけでなく、周りにも影響がある。タバコの先から出る副流煙で喫煙者の10分の1の煙を吸わされている。一緒に暮らす子どもは喘息や中耳炎になりやすくなる。奥さんも、夫がタバコを吸うと肺がんになる率が2倍になったとの調査もある。

 タバコをやめられないのはなぜか。ニコチンへの依存症、つまり病気なんです。ニコチンは脳内でドーパミンというホルモンを出し、快感を生む。しかし、これが減るともっと欲しいと中毒症状になる。

◇禁煙すれば確実に効果

 禁煙すると短期間で健康上の効果が出てくる。数時間で息に含まれる一酸化炭素レベルがグーンと減って、非喫煙者と同水準になる。

 数日で味覚や嗅覚が戻り、1、2カ月でせきやたんがなくなってくる。COPDなども1年で消失していく。2~4年たてば心筋梗塞など心臓の病気の発病リスクがかなり低下。10~15年で喉頭がんリスクが、10~19年で肺がんリスクが、20年で口腔がんリスクがぐっと下がっていく。

◇禁煙補助薬なら

 ニコチン依存症は病気ですから、条件を満たせば、通常は3カ月間保険診療を受けられる。今、3つの方法がある。ニコチンパッチやニコチンガムなどニコチンを使う方法があるが、ニコチンを抜くのにニコチンを使うのは難しく、これはあまりいい方法とは思わない。意思の強い人でないと難しい。わたしはニコチンを含まない禁煙補助薬を使っている。舘さんもこれでやめましたね。とても楽に禁煙ができる。

 禁煙、禁煙となぜこんなに強調するのかと言えば、先進国の中で日本が一番対策が遅れているんですよ。2年前ほどのデータですが、日本では成人男性の喫煙率が39%。米国では21%、英国で27%です。これは恥ずかしいことなんです。

(時事通信社記者 新井佳文)

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