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海保海自の合同捜索訓練

搭乗機はYS11後継

 海の警察と消防を担う海上保安庁。東日本大震災では被災者を救助し、現在も行方不明者の捜索に奔走している。活動の場は陸から離れた海が大半で、その仕事ぶりを直接見られる機会は多くない。

 2011年12月、同庁の第3管区海上保安本部(横浜)と海上自衛隊、航空自衛隊合同による年1回の海難捜索訓練が、千葉県・房総半島犬吠埼沖の太平洋で実施された。同本部羽田航空基地の航空機「みずなぎ」に同乗し、取材した。
(時事通信社社会部記者・片川望)

 羽田航空基地は東京都大田区の羽田空港の北西端にある。ジェット機とプロペラ機、ヘリコプターがそれぞれ2機ずつ所属。パイロット23人、整備士43人、通信やレーダーの担当者16人ら計93人が勤務している。

 同乗するのはボンバルディア製プロペラ機のDHC8-Q300で、海保が付けた機体番号は「MA725」。Mは中型という意味、Aはairplane=航空機を示す。11年1月に現役引退した国産プロペラ機YS11「ブルーイレブン」の後継機だ。

 3管本部救難課の枝村和茂課長補佐は「職員が愛称の『みずなぎ』を使うことはなく、普段は単に『725』と呼んでいる」と話した。

 12月19日朝、羽田航空基地の格納庫からワゴン車に乗り、駐機場に向かった。快晴の中、白地に青色と水色のラインが入った「海保カラー」のみずなぎの機体が輝いている。

 訓練に参加するみずなぎ乗員は千原和徳機長以下、副操縦士、整備士2人、通信士、探索レーダー士の計6人。全員、羽田航空基地に所属する男性の海上保安官だ。海自の第4航空群(厚木航空基地)と第21航空群(館山航空基地)から隊員11人がオブザーバーとして搭乗する。

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