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石巻赤十字病院 石井正氏インタビュー

医者としての本能に目覚めた

チームの雰囲気は?

 今回の経験を通してつくづく「医療者魂を見た」と思いました。来る時はそれぞれに看板をしょって来る人も多いんですよ。何とか病院長とか教授とか。そういう人たちがいったん出動して帰ってくると、ころっと人が変わっているんですよ。

 ミーティングで、普段の学会やシンポジウムのように、自分はこう思うとか、我の張り合いになるのかと思ったら、全然違う。現場を目の当たりにしたら、自分の体面なんてどうでもいいと思うんでしょうね。ああこれは大変だと。みんなで力合わせて何とかせんといかんと。

 だから、この避難所はこうだから、もう少しこうしたらいいとか、建設的なディスカッションしかしない。くだらない議論は一切ない。

 大学病院チーム、日赤チーム、普通の総合病院チーム、ボランティアベースのチームが、普通ならぎくしゃくしそうなものを、とても仲良さそうにミーティングをしているんですよ。これはすごいなと思いました。次の災害が起きても必ず医療関係者は団結します。

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