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注目の輸入車チェック~2012JAIA試乗会

ランボルギーニ ガヤルドLP550-2トリコローレ

 日本自動車輸入組合(JAIA)が主催するメディア向け輸入車試乗会が神奈川県大磯町で開催された。ランボルギーニ、メルセデス・ベンツ、BMW、ポルシェ、アウディ、アルファロメオなど、欧州メーカー各社の最新ハイパフォーマンスモデル90台超が出展。そのうち約20台を試乗し、実力と魅力を体感した。【時事ドットコム編集部】

 ランボルギーニのガヤルドLP550-2トリコローレは、「イタリア的であること」をテーマに同国の国旗カラーを身にまとわせた情熱的なモデルだ。4輪駆動のタイプもあるが、このガヤルドはミッドシップに積んだV10エンジンで後輪を駆動する、いわば正統派スーパーカーだ。車好きなら誰もが一度は夢見るファイティングブルのコックピットは非日常性にあふれていた。

 全長4.345メートル、全幅1.9メートルの車体は1メートルちょっとの車高のためか、思ったより小さく見える。ガヤルドはランボの代名詞のようなガルウィングドアではないが、車体の奥まった場所にあるシートに体を滑り込ませるのは容易ではない。シートに納まると、目の前には時速340キロまで刻まれたスピードメーター、8500回転付近がレッドゾーンになったタコメーターが飛び込んでくる。

 エンジンを始動させると、背中の後ろで猛獣がうなっているようなガルルルルル…という凶暴な音がする。軽く空ぶかしするだけでも、その雄たけびでナビシート側との普通の声での会話はほぼ不可能になる。

 セミオートマのe-ギアのパドルシフトでギアを選択。センターコンソールに3つのモードを選ぶボタンがあり、オートマチックとスポーツ、それと最も過激なコルサモードがある。コルサモードは電子的にハンドリングを安定させるESPの介入が最小限になるため、腕に自信があるならパワースライドも可能だ。

 乾燥重量1380キロの車体に5.2リッター550馬力のV10エンジンを積んだガヤルドは0~100キロを3.9秒で駆け抜ける。その体感加速は、周囲の景色が一瞬で溶けた絵の具のようになり、後方に消し飛ぶような感覚だ。

 エンジンには太いトルクがあり、背中を蹴飛ばされたようなGをドライバーに見舞う。加えて、サスペンションは道路の凹凸の全てをドライバーの全身に伝えてくる硬さで、後方視界の少なさと相まって、自分が車の部品の一つになったかのような感覚になる。

 ドアを開けると、すぐ手が届く場所に地面があるこの車には、小さな段差を乗り越えるためにボタンを押すと車体のフロントを少しだけリフトさせる機能を装備している。「だったら、最初から車高を少し上げた設計にすればいいではないか」と考える人はこの車には乗れない。

 電子制御で強烈な馬力とハンドリングをコントロールし、安全に運転できる車に作られているが、その形や機能には理屈とか効率を無視した圧倒的な存在感がある。だからこそ、乗る者に非日常の感覚を与えてくれる車の1台に数えられているのだろう。価格は2346万9150円。

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