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ハウステンボス復活~HIS会長、秘訣を語る

困難な挑戦に血が騒ぐ

 ヨーロッパ風の街並みが再現され、異国情緒あふれるテーマパーク「ハウステンボス」(HTB、長崎県佐世保市)。
 1992年3月の開業以来、高い知名度にもかかわらず毎年赤字が続き、2003年には経営破たんに追い込まれ、存続が危ぶまれたこともあった。

 「再建請負人」として10年4月に社長に招聘(しょうへい)されたのが、旅行会社エイチ・アイ・エス(HIS)創業者の沢田秀雄氏だ。地元の期待通り、沢田氏は短期間でHTBの黒字化に成功。ハウステンボス園内で陣頭指揮を執る沢田氏に、復活の秘訣(ひけつ)を聞いた。
(取材=長崎支局・延藤哲史)

―なぜHTB再建を引き受けたのか。

 佐世保市など多くの方々に一生懸命頼まれて、観光、雇用、地域社会のために閉鎖してはならないと考えた。また、私は困難なチャレンジに血が騒ぐタイプの経営者。高ければ高い山であるほど登りたくなる。

 また(代表取締役会長を務める)HISの人材が育ち、そちらは40歳代の若い幹部に任せた方がいいと判断したことも背景にある。

―経営再建後に初の通年決算となる2011年9月期でも、営業損益が開業以来初めて黒字化する見通しだ。

 数字的にはそれなりの結果が出ている。無駄を省くコストカットはもちろんだが、一番は従業員の頑張りで、HTBが提供するサービス、イベントがどんどん良くなっていることが理由だ。ただすべて順調というわけではない。まだまだ改善する余地がある。

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