会員限定記事会員限定記事

次の時代に重い課題、「平成と高校野球」

野球の楽しさ、幼時から

 競合関係にあるスポーツ用具メーカーが、一般社団法人「野球・ソフトボール活性化委員会」(球活)を2年前に立ち上げた。少子化で競技人口が減る中、子供たちに野球に親しんでもらおうと知恵を出し合っている。

 昨年は幼稚園児と小学校低学年が対象の「キッズ・ボールパーク」を全国で開催。軟らかいボールを投げたり打ったりして野球の楽しさを知ってもらう催しで、プロ野球OBクラブから講師を派遣してもらった。

 中学生の野球人口の減少は、高校以上に激しい。日本中学校体育連盟によると、2009年に30万人いた軟式野球部員が昨年は16万人台になった。同じ時期にサッカー部員は22万人から19万人に減ったが、野球の減少速度はその比ではない。

 「球活」の久保田憲史代表理事(ミズノ・ダイアモンドスポーツ事業部執行役員)は「昔は当たり前のように空き地があって、誰もが野球で遊んだ。しかし今は空き地がなく、野球経験のない親も増えている。スポーツを始める時に、最初から野球が選択肢にない子が多い」と分析する。

 野球人口の減少でスポーツ産業も打撃を受けるが、久保田代表理事はもう一つの問題を挙げる。「野球は投げる、打つ、走るなど複雑な運動をするスポーツで、他の競技でも応用できる。子供の時の野球体験は、日本のスポーツの基礎になっていたと思う。だから球活としては、減るままにしてはおけないんです」

 球活は現在、用具メーカー19社で構成。スポンサーや小売店の協力に支えられている。「活動の効果は計りにくいけれど、やれることは精いっぱいやりたい」。久保田代表理事はその思いを「使命感」と表現する。

新着

会員限定

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ