伝統的に「攻めたがり屋」が幅を利かせる国とあって、守備陣はやや肩身が狭い。しかし、W杯代表チームの中で58年、86年などは守備が安定している上に、攻撃につなぐセンスもあった。
センターバックを見ると、58年では主将としてチームを統率したベリーニ、ハードなマークに定評があったオルランドが光り、62年はマウロが守備の中心となった。わずか1失点で大会を終えた86年チームのジュリオ・セザールとエジーニョは柔と剛を併せ持った最高のコンビだった。
このほか、74年W杯代表のルイス・ペレイラは攻撃参加を得意とし、存在感があった。オランダ戦の途中で不利な戦いにいら立ったペレイラが退場処分を受けた場面は、ブラジルの王座陥落を象徴するシーンだった。78年W杯ではアマラウの堅実さが光った。
70-80年代のオスカー、90年代以降ではリカルド・ゴメス、リカルド・ロシャ、マルシオ・サントス、アウダイール、ルシオ、14年W杯で主将だったチアゴシウバらの評価が高い。近年はブラジルと言えども、センターバックには守備の安定感が優先され、うまさより、サイズや強さのある選手が重用されている印象だ。その気になれば技を生かして前に出ることも可能なのに、代表チームでは攻めを「自粛」してリスク回避を優先している。
ブラジル最大の弱点とされてきたGKも、決して人材は少なくない。70年代のレオン、80年代以降のタファレルや最近のジダ、ジュリオ・セザールらは好守を連発して何度もチームを救っている。ただ、50-60年代に長く活躍し、58年、62年W杯の守護神だったジウマールを超える人材はいないであろう。
【ブラジルの最強イレブン】
▽GK ジウマール
▽DF C・アルベルト、ベリーニ、ルシオ、N・サントス
▽MF ジジ、ジーコ、ガリンシャ、リベリーノ
▽FW ペレ、ロマーリオ
▽控え タファレル(GK)、カフー、チアゴシウバ(DF)、ジェルソン、ロナウジーニョ(MF)、ロナウド、レオニダス(FW)
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