「痛恨の敗戦」で挙げた13大会のうち、9大会は8強以上。惨敗と言えるのは4強に入れなかった78年W杯、いずれも1次リーグで敗れた84年、00年、04年の欧州選手権ぐらいのものだろう。それとて、予選で敗退して本大会に行けなかったわけではない。これほど、勝ちまくっている国は他にない。まさに、「最後はいつもドイツが勝つ」のである。毎回毎回、悔しい結果になることが分かっているにもかかわらず必死で応援している各国のサポーターからすると、いつもドイツが優勝しているような感覚なのだ。
時にアルジェリアやデンマークに金星を許したとしても、驚異の復元力、なぜか分からない強運ぶりを生かし、大会が終わると、金星を挙げたチームをはるかに上回る好成績を挙げている。まったく可愛げがない。
近年ドイツに歯が立たなくなったイングランドが久々に溜飲を下げたのが02年W杯予選、アウェーで5-1と圧勝した戦いだった。エースFWマイケル・オーウェンがハットトリックの活躍でけん引した。しかし、翌年の本大会では準優勝のドイツに対し、イングランドは準々決勝でブラジルに敗戦。イングランドが主要大会でドイツに勝ったのは、66年W杯決勝が最後だ。
こんなドイツの強さには「オーストリアと八百長をしている暇があったら、たまにはイングランドやフランス、オランダやメキシコに負けてくれよ! PK戦で負けてやれよ!」と悪態をつきたくもなるのだ。まあ、負け惜しみだと分かってはいるのだが…。
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