世界一の観光大国、フランス。2010年は、外国から7680万人の観光客が訪れた。日本からは60万人。パリを訪問した観光客数をみると、欧州人以外では日本人が最も多い。
フランス観光開発機構(Atout France=ATF)マーケティング部長のソフィー・ラクレソニエールさんに、ATFパリ本部で「ワインと観光」についてインタビューした。
ーフランスのワイン・ツーリズムの魅力とは。
「フランスには17カ所のワイン生産地があり、その土地の文化と伝統に深く結び付いています。最大の魅力は、ワインの種類の豊富さです。ワイン生産地は他にもありますが、特にフランスは歴史が深く質も高い。ワインの生産地を見学していただくことで、生産地の人たちとの交流やその土地の食もお楽しみいただくことができます。どの季節に訪れても、風景そのものが美しいという魅力があります」
ー「ワイン産地と発見」認定制度とは。この制度がフランスを旅する外国人旅行者に与えるメリットは。
「2010年から、ワイン生産地とその魅力を発見するという認定制度があります。これは、観光客の受け入れ態勢が充実しているワイン産地を認定する制度で、観光局と農業省が共同でつくったものです。この「ワイン産地と発見」という認定制度は、旅を通じてワイン生産地への理解を深めてもらい、ワインツーリズムをさらにしやすくする狙いがあります。その土地土地の観光をしやすくすること。それが、その土地の中での人々のネットワークの向上にもつながっています。ワイン生産地をさまざまな角度から楽しめる観光地にする狙いがあり、それを助ける役目を負っています。ワイン生産地を観光していただくことで、ブドウ畑やワインカーブ、食をお楽しみいただくことができます。この制度が、参加したお店、ワイン生産地の質を確実なものにし、観光客の皆さんに提供できるようになっています」
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