夜のボーヌ施療院は打って変わってゴージャスな雰囲気に包まれる。大晩さん会が開かれ、世界中から招待客が集まる。日本人の姿も見られる。ともに旅行関係の仕事をしている佐藤順さんと蔭山純子さん。パリ在住の佐藤さんは3回目の参加で、「夜はめったに入れない歴史的な建物。特別な感じが楽しみ。地元のワイン関係者と接触できたら」。初参加の蔭山さんは、「5-6年前からの夢がかなった」と笑みを浮かべる。
ワインと星付きシェフの料理が次々と運ばれる。音楽家の演奏に合わせ、興が乗った出席者が歌い踊る。ブルゴーニュの歌がどこからともなく湧き起こり、出席者が大合唱する。何度も何度も繰り返される。時計の針が12時を回っても、延々とディナーは続いた。
栄光の3日間の締めくくりは、ボーヌの南ムルソーでの大収穫祭。ワイン生産者やワイン商、ホテルやレストランのオーナーらが国内外から集まる。ボーヌでレストラン「びそう」を経営する澤畠樹彦さん、祥子さん夫妻の姿があった。3回目の参加で、「ワインの豪華な造り手が集まっている。持ち込んだワインをサービスしてくれ、距離感が近くなる」と話す。生産者が自慢のビンテージワインや通常のボトルの倍の量が入ったマグナムボトルなどを惜しげもなく振る舞っていた。
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