「栄光の3日間」の2日目、ブルゴーニュワイン祭り見本市をのぞく。ブルゴーニュの5大産地の400のワイナリーが出品。来場者は、お目当てのワインをじっくり吟味していた。東京から1人でやってきた金融関係の会社に勤める40代の男性は、「新酒の試飲を楽しみにしている。今回が6-7回目で、ワイナリーに知り合いができた。これから小さな蔵元を回る」と話していた。
新酒ワインのオークションが開かれるボーヌ施療院の周りは人でぎっしり。ボーヌ施療院は15世紀に、戦争で傷ついた民衆を収容し療養させるための施設として造られた。ゴシック建築の精華な建物で、「ビーバーの尻尾」と呼ばれる独特のモザイク模様の屋根が特徴。約60ヘクタールのブドウ畑を持ち、ワイン生産を行っている。
オークションに先立って、「元祖スーパーモデル」イネス・ ドゥ・ラ・フレサンジュさんらが登場し、花を添えた。参加者の中には、日本人の顔も見える。1995年から毎年参加している酒類輸入販売「徳岡」(本社・大阪市)の徳岡豊裕社長。「例年10-15樽買い付けているが、今年は20樽ぐらいに増やしたい。品質は昨年に比べ良くない。円が強いので小売り価格を20パーセント程度下げられそう」ともくろむ。事前の調べでボーヌ、ポマール、ムルソーなどの銘柄に目を付けているという。
クリスティーズが競売を仕切る。開始の合図で買い手が動く。価格ボードの金額がみるみる上がる。ユーロ、ドルのほか円の表示もある。赤ワイン618樽、白ワイン143樽が次々と落札されていく。1樽50万円、64万円と落札価格が表示される。最高は、コルトン・クロ・デュ・ロワで1146万円の値をつけた。
街中では、ブラスバンドの演奏やワインボトルのコルク抜き競争、ワイン樽作りなどが催され、大勢の人でごった返していた。
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