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フランス・ワイン、銘醸の地を訪ねる

世界に冠たるフランスワイン

 世界に冠たるフランスワイン。17の産地が、その土地に根差した個性豊かなワインを醸し出す。

 パリから東北へ。ワイン愛好家あこがれのブルゴーニュ。ロマネ・コンティなど珠玉の逸品を生み出す。ブドウ畑を土壌や日照時間で小さく区分けし、格付けしている。ドイツと国境を接するアルザス。ワインは、リースリングなど単一品種のブドウから造られる芳醇(ほうじゅん)な味わいが特徴だ。

 「ブルゴーニュワインの都」ボーヌ周辺がもっとも華やぐ「栄光の3日間」(毎年11月第3土曜日から3日間)。由緒ある「利き酒騎士団」の厳かな叙任式。今回は、「料理の鉄人」として知られるフレンチシェフの坂井宏行さんらが新たな騎士に任命された。新酒の相場に影響を与えるボーヌ施療院のオークションは、世界中が注目する。元祖スーパーモデルが花を添え、最高で1樽1100万円を超える値がついた。

 13年前、家族経営のワイナリーに嫁いだビーズ千砂さん。「心に触れる」ワイン造りをモットーに切り盛りする。ほかにも、レストラン経営、寿司職人として根を張る日本人たちがいる。オークションの買い付け、新酒を味わうために日本から駆け付けた人たちの姿もあった。

 中世の古都ディジョンは、フランスきっての食通の都。エスカルゴやマスタード、牛肉の赤ワイン煮込みなどのスペシャリティは、ブルゴーニュワインとともにグルメの双璧を成す。

 木組みの家が連なるロマンチックな街を縫うように結ぶアルザスワイン街道。アルザスは白ワインが主。ラベルにブドウ品種を明記することが義務付けられている。

 美食の国、フランス。ワインに合うブルゴーニュのエスカルゴ、アルザス地方のシュークルートなど自慢の料理は枚挙にいとまがないほど。マスタードも見逃せない。伝統の製法、トリュフ入りなど味付けの多彩さが、料理の味をいっそう引き立てる。(文・写真=時事ドットコム 福島祐二)

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