「ブルームバーグ前NY市長」の民主党大統領候補指名獲得に向けた「制約」
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足立 正彦

 マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長が11月24日、民主党大統領候補指名獲得争いへの出馬を正式に表明した。

 マサチューセッツ州のデバル・パトリック前知事も最近出馬を表明したが、全米各州に先駆けて民主党大統領候補指名獲得争いの「幕開け」となる2020年2月3日のアイオワ州党員集会までわずか2カ月あまりである。

 そうした時点での、穏健中道派の2人の出馬表明の背景には、穏健中道派のジョー・バイデン前副大統領が支持率を低下させており、エリザベス・ウォレン上院議員(マサチューセッツ州選出)やバーニー・サンダース上院議員(無所属、バーモント州選出)といった、リベラル派の候補者が指名を獲得しかねないとの懸念があると考えられる。

 実際、出馬表明後にブルームバーグ氏は、現在の民主党大統領候補指名獲得争いに出馬している候補者の顔ぶれでは、ドナルド・トランプ大統領が再選される恐れがさらに高まってきているとの判断から出馬を決断したことを明らかにしている。

 前ニューヨーク市長としての行政経験や経済界での成功などを挙げつつ、ブルームバーグ氏は米国を再び統一し、再建を図ることができると自らをアピールし、トランプ大統領の再選を絶対に阻止する必要性を強く訴えている。

 ブルームバーグ氏は今年3月にホワイトハウスを目指す考えのないことを明らかにしていたが、従来までのそうした考えを変更して出馬に踏み切った。

■足立正彦氏■
米州住友商事ワシントン事務所 シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から現職。

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