エコロジカルで健康にもよいとして、日本国内で自転車の活用を目指す動きが広がっている。野村不動産は、住民が自転車を共有するマンションを都内で開発。富山市では、ICカードで簡便に自転車を貸し出す「シクロシティ富山」が始まった。しかし、日本で自転車を通勤やビジネス、日常生活にもっと活用するための取り組みには、歩行者や自動車との共生など課題が少なくない。
先進国ではモータリゼーションに埋没してしまった観のある自転車だが、国を挙げて利用に取り組んでいる例もある。その代表がオランダだ。政府の奨励策を受けて都市部から地方まで全土に自転車専用道や専用レーンが張り巡らされ、通勤、通学、買い物の足として、またレジャーの道具として徹底的に活用されている。チューリップや風車だけではない、知られざる「自転車大国」をルポした。(文・写真=時事通信社 大嶋聖一)
新着
会員限定