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ふわり、空中散歩~飛行船に乗ってみた

憧れの飛行船

 「テイク・オフ(離陸)!」―。身構える間もなく、全長39メートルの巨体は宙をふわりと上昇し始めた。飛行機の離陸時のような、恐怖にも似た緊張感はない。飛行船ならではの、ゆるりとした浮遊感だった。

 飛行船乗船は長年の憧れの的だったが、なかなか実現できなかった。ついに好機が到来した。外資系保険会社アリコジャパンがPR用に飛ばす飛行船「スヌーピーJ号」に乗せてもらい、「空中散歩」を体験してきた。

(時事通信社記者 新井佳文)

 これまで飛行船に乗るチャンスがなかったのも無理はなかった。現時点(乗船日は2010年12月)で、日本には遊覧用の飛行船は存在しないばかりか、スヌーピーJ号が日本で唯一の有人飛行船だと知った。

 利根川河川敷(埼玉県羽生市)の係留地に近づくと、紡錘形の飛行船が見えてきた。大迫力だ。ただ、飛行船黄金期の1930年代にはツェッペリン「ヒンデンブルク」号(全長245メートル)のような巨大船も建造された。そんな六本木ヒルズ(238メートル)級のツェッペリンに比べたら、スヌーピーJ号は愛嬌(あいきょう)がある。それでも十分に大きい。

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