アフガニスタンをイスラム主義組織タリバンが制圧し、民主政権が崩壊したことは世界に大きな衝撃を与えた。アフガン戦争の終結を宣言したバイデン米大統領は、米軍撤収の「成功」を強調するとともに、中国やロシアとの競争に対応するためにも終戦の決断は必要だったと主張した。これに対し、中国メディアは、米国が巨額の予算を投じて支えてきたアフガン民主政権があっけなく倒れ、国外脱出を求める多くのアフガン市民がカブール空港に殺到して大きな混乱を招いたことを「米国の重大な失敗」と痛烈に批判。さらに、台湾が米国に見捨てられてアフガンの二の舞いになるだろうと喧伝し、米台の離間を図った。(北海道大学法学研究科准教授 徐行)
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