リオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得し、日本中を感動の渦に巻き込んでから5年。いよいよ、陸上男子400メートルリレーの日本チームが、東京五輪で悲願の金メダルを目指す戦いが迫ってきた。桐生祥秀(日本生命)が2017年9月に日本人で初めて10秒の壁を破る9秒98をマークし、サニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)、小池祐貴(住友電工)、山県亮太(セイコー)も9秒台に突入。多田修平(住友電工)も10秒01と目前に迫る。新鋭のデーデー・ブルーノ(東海大)らを交え、どのようなオーダーで挑むのか可能性を探った。(時事通信運動部 青木貴紀)
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メンバー候補の8人は以下の通り。(カッコ内は100メートルの自己記録、今季最高記録、6月の日本選手権成績の順)
◆100メートル代表
①山県亮太(29)=セイコー
(9秒95=日本記録、9秒95、100メートル3位)
②多田修平(25)=住友電工
(10秒01、10秒01、100メートル優勝)
③小池祐貴(26)=住友電工
(9秒98、10秒13、100メートル4位、200メートル優勝)
◆200メートル代表
④サニブラウン・ハキーム(22)=タンブルウィードTC
(9秒97、10秒29、100メートル6位)
⑤山下潤(23)=ANA
(10秒28、10秒37※200メートル20秒61、200メートル4位)
⑥飯塚翔太(30)=ミズノ
(10秒08、10秒42※200メートル20秒48、200メートル6位)
◆400メートルリレー代表
⑦桐生祥秀(25)=日本生命
(9秒98、10秒12、100メートル5位)
⑧デーデー・ブルーノ(21)=東海大
(10秒19、10秒19、100メートル、200メートルともに2位)
リレーは、個人種目にエントリーしている選手は投てきや跳躍も含め誰でも起用できる。日本陸連は100メートル、200メートル、リレー要員の代表選手でメンバー構成する方針を示しており、この8人の中から4人を選んでオーダーを組むことになる。400メートルリレーは各走順で求められる役割や能力が異なり、適材適所の配置が重要になる。
流れをつくる1走は鋭いスタートからの加速力、最長の約130メートルを走る2走は高いスピードを維持する能力が求められる。3走はカーブでバトンを受け渡す難しい区間で、高度なバトン技術と巧みなコーナーワークがカギとなる。アンカーの4走は激しい競り合いを制す勝負強い選手が適している。これらの条件を満たす選手を探っていくと、オーダーが見えてくる。
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