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これではウイルス侵入を防げない!日本の入国管理体験リポート

「やる気」ゼロの入国者フォロー体制

 6月8日の入国時、翌日の午前11時前後に「【厚生労働省】入国者健康確認センター位置情報アプリOELの使用開始のご案内」と「〈厚生労働省〉健康状態確認のお願い」という表題の2件のメールが届くと説明を受けていた。しかし、OELアプリのセットアップとログインに必要なIDとパスワードが記されたメールが送られてきたのは9日の午後3時20分と、入国後24時間以上もたってからであった。

 また健康状態確認メールはほぼ毎日届くものの、現在地報告をするためのプッシュ通知は10日も11日も届かなかった。OELアプリの不具合などの理由で誓約違反者扱いにされたくないと思い、入国者健康確認センターにメールで問い合わせたところ、待機4日目の12日になって初めてプッシュ通知(午前11時59分と午後3時18分の2回)が届き、その数分後にMySOSのビデオ電話がかかってきた。その際、同センターの担当者から居場所の確認と併せて顔と背景が分かるようビデオをオンにするように要求があったが、相手側は黒背景、顔出しなしであった。

 13日もOELからの通知は一度も届かず、再度問い合わせをした翌14日の午後3時29分になって通知が入った。15日は午前と午後の2回連絡が入ったものの16日は午前10時15分に1回だけ、17日も午後1時半を過ぎたが連絡はなかった。

 18日からはMySOSのビデオ電話に加えAIによる自動ビデオ架電が開始されるという案内が入ったものの、OELからの連絡と合わせ、どちらからの連絡も届かない日が多かった。待機13日目の21日に至っては健康状態確認メールさえ届かず、入国者健康確認センターと成田空港検疫所に何度も連絡を試みたが、まったく通じなかった。それにもかかわらず22日の午前2時59分になって「回答をいただけておりません」といった内容のメールが入った。23日に14日間の待機期間が無事終了したが、ランダムというよりアバウト(いいかげん)という言葉がしっくりくるあきれたフォローアップ体制であると感じた。

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