―リーグがビジネスをするとは具体的にはどういうことですか。
「今までは(リーグ財政を)チームの参加費用などでまかなっていた。新リーグでは外からの資金、つまりスポンサーを集め、それをさらに試合に生かして選手たちがより輝き、ミッションである『社会を笑顔に』できるリーグになって、スポンサーにもチームを持つ企業にも価値を感じてもらえればと。現在のチームは新リーグ参加にも前向きに取り組んでいただいていると受け止めています。チーム数は若干増えると思いますが、新規参入はまだ先。まずこのリーグが栄えることです」
―軌道に乗せるには、観客動員が重要です。
「今はほとんどが企業の応援団。それも日本のスポーツの文化だと思いますが、それ以外のファンを募り、リピーターを増やすには地域の観客が増えることが一番。スポンサーも企業も一緒になって地域に貢献し、笑顔をもたらす取り組みをして新しいコミュニティを築き、そこがファンを創出してさらに応援団も増えるんじゃないか」
―そのためにソフトボールの魅力をどう知ってもらうか。入り口がキーワードとして掲げた「Wow! Experience」(驚きの体験)ですが、よくいわれる上野由岐子投手(ビックカメラ高崎)の球を初めて見た時だけではない驚きが、この競技にはたくさんあります。
「私が一番驚いたのは内野手の速さです。この選手たち、プロ野球の内野手よりうまいなと。捕ってからの速さとかダブルプレーの速さとか」
―変化球もすごいし、古田敦也さんが理事就任記者会見で「その球を打つ選手がいることにも驚く」と言っていたように、打撃も。
「まずは野球ファンを取り込もうかと思います。かつてパ・リーグでやったことがありますが、プロ野球のない月曜にマンデーナイト・ソフトボールをやろうかと。公式戦とポストシーズンの間にも何か企画ができれば」
―似て非なる競技ですが、野球ファンは内野守備や打撃などその違いやすごさに気づきやすい。
「ぜひ野球ファンにどんどん見てもらって、『Wow!』を体験してほしい。リーグのホームページに『Wow! Collection』という選手名鑑も作りました。普通の選手名鑑のように略歴だけじゃなく、素顔を知ってもらえる内容があったらいいなと。選手にも好評ですよ。森さやか選手(ビックカメラ高崎)が『私は猫と話せるんです』とか。今は五輪代表だけですが、全選手に広げようと」
新着
会員限定