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大相撲の新しい「入り口」に 「親方ちゃんねる」奮戦

若手が企画・制作、生配信も

 秋場所が行われている東京・両国国技館の一角で、大相撲への新たな「入り口」を提供しようと、若手親方たちが奮戦している。YouTubeの「日本相撲協会公式チャンネル」で昨秋、新たなシリーズとして始まった「親方ちゃんねる」。親方衆の意外な素顔や手作り感が伝わる映像など、ファンと大相撲の距離を縮めるツールとして人気上昇中だ。

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 企画・制作の中心になっているのは岩友(元幕内木村山)、不知火(元小結若荒雄)、小野川(元幕内北太樹)、音羽山(元幕内天鎧鵬)の4親方。社会貢献部の一員として一般社会やファンとの結びつきを深める取り組みに励んでいる。

 「親方ちゃんねる」でも知恵を出し合って企画を立てる。中でも親方たちをゲストに迎えたトークが好評だ。本場所中は連日、生配信。秋場所3日目には元大関豪栄道の武隈親方が、朝乃山の心中を推し量り、昇進後1年半ほど「負けられない」という気持ちのコントロールに苦労した体験談を披露した。

 奥の深い技術解説も多いが、身ぶり手ぶりを交えた語り口に、「分かりやすい」「そうなんだ」といった反応がチャットに寄せられる。

 昨年、新しいファンを開拓する手掛かりが欲しいと考えたのが始まりだった。「テレビ離れが進み、もっぱらネット動画を見ている人も増えた。そういう層で相撲を知らない人たちに知ってもらえたら」と不知火親方。岩友親方は「大相撲は見たら魅力を分かってもらえる。でも敷居が高いイメージがある。きっかけが必要だと思う」と話す。

 当初は、社会貢献部が実践女子大と連携して開発している公式グッズや、館内の売店の紹介などをスマートフォンで撮影して配信。不知火親方が自分で機材を買い集め、編集は「YouTubeで勉強した」。広報部の映像制作担当者にも手伝ってもらうが、手作り感も親しみやすさに一役買っている。

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